法律論文と翻訳 ( 英語と日本語 )
ビジネスの実務に関わる法律と言えば、その殆どが契約書関連になります。ビジネスに関連した契約書の主な内容を列記しますと次のような内容が挙げられます。
ライセンス契約書
業務提携・委託契約書
技術 ・ 製品開発、製造 ・ 生産、システム、メンテナンス ・ 管理各種業務提携 ・ 委託契約書
M&A ・ 合弁契約書
株式 ・ 譲渡、合弁事業契約書
販売 ・ 代理店契約書
機密保持契約書
守秘誓約書、ノン・ディスクロージャー誓約書
雇用、コンサルタント、建設工事、賃貸借リース、会員規約、約款、融資 各種契約書
品質保証協定 協定書
契約書は例えて言えば法律の論理思考の積み重ねに基づく経験に裏付けられた果実の部分と言えますが、その法律の論理思考の部分に当たるのが、多くの法律家によって積み重ねられた法律論理であり、法律思考であると言えます。その法律論理なり法律思考の部分を著者が社会的な付加価値を付けて公に発表する形が法律論文であると言えるのではないかと考えます。ここでは、法律論文と翻訳について留意すべき点を述べさせて頂きます。
法律論文を翻訳する場合、語学力は勿論のこと、法律論文の構成と法律的な論理思考、すなわち法律的な思考の基本をしっかりと身に付けていることが翻訳者として肝要な条件となります。法律論文の翻訳者が陥りやすい初歩的なミスは、部分的な法律特有の表現にとらわれる結果、全体としての論説の流れを的確に汲み取っていないことに起因する翻訳文章の直訳的な難解さ、わかりづらさ、ある種のピンボケ感の漂う翻訳文になってしまうことです。全体の論理の流れが体系的に翻訳者に明確に把握されていれば、このような初歩的なミスを避けることができると考えます。
法律論文翻訳者として法律的な論理思考方法を身に付けるには、法律論文の内容に応じた専門的な法律用語に精通すると同時に、法律論文構成の基本としての次の3つの事柄を良く把握しておくことが必要となります。
(1) 法律論文の着眼点は何なのか ( 問題提起 )
(2) 着眼点の論証過程はどのように展開されているのか ( 論証過程の展開 )
(3) 論証過程での多面的な考察を通じて、どのようにして妥当な結論へと導かれているか ( 結論 )
まず、法律論文では着眼点としての出発点が必ず存在し、それはすなわち問題提起が最初の部分に書かれていて、次にその論証過程が展開され、最後に結論としての妥当性で締めくくられているのが通常の流れです。このような基本を踏まえた上で、法律論文を翻訳する場合、その論理の構成としての三段論法または起承転結という展開内容を翻訳者自身が的確に把握していなければなりません。大事なのは、法律論文が展開される中で、1 着眼点 ( 問題提起 ) 2 論証過程の展開 3 結論 ( 妥当性 ) を順序立ててその内容を踏まえながら翻訳することであり、論証過程が一つなら三段論法で展開され、二つならば、起承転結で展開されている場合が多いという点に留意しながら、論理が一貫するように翻訳をしなければなりません。そうした視点で以って法律論文に接することによって、自ずと首尾一貫した適切な訳語と表現が選ばれ、使われるようになります。
法律論文における三段論法展開の基本としては、「大前提、小前提、結論」と導く論法です。例えば、条文の説明が大前提となり「何々とは何々である」という形で展開され、その条文の一般的な解釈が小前提となり「何々とは何々を意味する」という形で展開され、その結果、その妥当性としての結論が述べられるという論法です。
次に法律論文における 「 起 ・ 承 ・ 転 ・結 」 展開の基本を説明しましょう。
○ 「 起 」 の部分では、問題に含まれている論点、論文で何を展開しようとしているのかが述べられます。
○ 「 承 」 の部分では、著者の意見と異なる考え方が展開されています。反対する説の場合は、その内容とそれも一応合理的に成り立つことがこの部分で要約されています。
○ 「 転 」 の部分では、反対すべき説の弱点、問題点が展開されています。著者の自説を裏付ける理由を示す前提も併せて展開されています。
○「結」の部分では、著者の自説の内容とその積極的な根拠が展開され結論に導かれています。
法律論文の構成は上述のような大きな3つの柱 ( 着眼点、論証過程、結論 ) から成り立っている訳ですが、論証過程の中で展開される論法に三段論法で展開される場合と起承転結で展開される場合の二通りがあるということを踏まえておくことが翻訳者にとっては肝要となります。さらに、その論証展開の中で、重要な要素となってくるのが「判例の解説」と「学説の引用」です。
判例の解説
著者が判例と同じ立場にたっているのか、反対しているのかを明確に理解し、判例がどのように引用されているのかを、しっかりと把握しながら翻訳します。
学説の引用
代表的な学説は○○説というように引用されますが、大切なのは、学説=ひとつの理論であるということを正確に理解し、そしてその理論がどのようして上述の論理展開のケースに当てはめられているのかを正確に把握することが法律論文翻訳者としては必要であると考えます。
論文和英 英和翻訳、英語論文校正、DIY 和英 英和翻訳サービス、その他言語の論文翻訳、校正、ネイティブチェックサービスについてのお問い合わせは、日本国内代表者連絡先 honyaku@excom-system.com までご連絡ください。
契約書などの法律分野翻訳では、翻訳者と校正者が法律に関する専門知識に精通している必要があります。ELSでは、世界規模の人材ネットワークを活用して、法律に関する豊富な実務経験を有する翻訳者と英語ネイティブ校正者を確保しております。もちろん、英語以外の各種言語についても対応いたしますので、お気軽にお問い合わせください。
学術論文翻訳以外にも、様々な分野の英語翻訳 ( 英和、和英 )、英文 校正 添削 リライト ネイティブチェック、多言語翻訳 校正 添削 リライト ネイティブチェックなどの各種翻訳 校正 サービスを提供。英文ライティング指導 ( ビジネス、短期 長期 英文ライティングコース、各種試験対策 ) のオンライン通信講座も開講。
Writing groups
Writing groups are one way of improvement often recommended by writing teachers in the English speaking world. Simply put, a writing group is a group of writers that meets regularly. People in the writing group all read each other's writing and provide feedback and suggestions to help each other. This can be a supportive environment that helps give people the framework and the encouragement to keep writing. Writing can be a lonely environment and people do sometimes give up. A writing group gives a network and support. Have you thought of joining a writing group? You could form a group or even go online to seek a group out.
このページの先頭へ
エクスコムシステム ランゲージ サービス(ELS) Copyright 2014無断転載禁止。
|